先日4月1日、旧暦3月2日のこの日は清明節、
または「踏青(タアチン)」といい、中国ではご先祖様のお墓参りをします。
むかし、中国では旧暦でいうと上巳の節句の頃にあたるこの時季に
野外へ出かけ、青々とした若草を踏み、
酒を酌み交わすことで厄除けの祓としてきたそうです。
稲佐の悟真寺にて。
青い気持ちのいい澄んだ空。
長崎の美しい景色が見渡せます。
満開とは言えませんが、
嬉しいことにこの日はまだ桜が残っていました。
古来日本では桜の「さ」は、稲作や穀物の神様を表していたのだとか。
だから「皐月(さつき)に早乙女(さおとめ)が早苗(さなえ)を植える」
…というように、稲作に纏わる言葉には「さ」の字が使われているそうです。
そして、さくらの「くら」は、その稲作の神様「さ」が鎮座する場所を指し、
「さくら」という花の名前は「神様がいる場所」という意味だそうです。
むかし、お花見はきっと豊穣を祈る大切な神事の一つだったのですね。
わたし達日本人が今も昔も変わらず桜を愛でる理由がよく分かります。
「いざや いざや 見に行かん」
家族で和んでいると、ふわりと桜吹雪が。
まるでご先祖様が「いつも見守っているよ〜」と伝えているような、
あたたかくて柔らかい風が頬をそっと撫でてくれました。